愛と哀






「途中で誘拐されたらどうすんの!?七乃の姿が見えなくて心配したんだからな!!??勝手にいなくなるなっての!!」



馬乗りになったままお説教してくる彼。

怖くて視線を逸らした。


すかさず彼は片手で強引に私の顔を自分の方に向けた。




「ちゃんと決まり事を作らないとね」


「決まり事……?」


「そう」



ニコッと笑った後、彼は耳元で……。





「いい?これからは外出は禁止ね。欲しい物があったら俺に言って?勝手に外出したら今度からはお仕置きするから」


脅しのような言葉を呟いた。