愛と哀






「全く……あんたって子はどこまでダメな奴なのっ!?こんな奴を連れて来るなんてっ」


「っ……!!」



お母さんは乱暴に私の髪の毛を掴んだ。


痛いっ……!!




私が痛みに顔を歪めてると。




「やめろ」



そんな低い声と共に、パンッという乾いた音が。


それと同時に私の髪の毛から手が離れた。





「春田くん……」



何が起きたのか、一瞬理解できなかった。




春田くんが……お母さんを平手で思い切り叩いた……。