愛と哀






そういえば家に誰かを連れて来るなんて初めてだ。



春田くんと一緒にいるようになって、初めての事ばっかりだな。






「ところでさ」


「ん……何?」


「七乃って、家族とあんま仲良くないの?」



直球過ぎる質問に、動揺して何も言えなかった。






「あ、図星だったか」


「っ……」


「なんとなーく直感的にそう思ったんだけど」



ドクンドクンと心臓が静かに、早く脈打つのがわかった。


そんな私に春田くんは……。





「あ、ごめん。困らせるつもりはなかったんだけど……ごめんね」


と言って小さく笑った。