愛と哀







「七乃っ……」


その瞬間、肩を強い力で掴まれた。




「春田くん……」


「逃げようっ……!!」


「えっ……でも」


「いいから早くっ!!逃げようっ!!」




このまま警察が来たら、春田くんは捕まっちゃう。

連れて行かれてしまう。



そう思った瞬間、何故だかどうしようもなく怖くなって……。




「……うん」


頷いてしまった。