「じゃあさ」


ふと、真由が口を開いた。


「無理かもしれないけど、転校が中止になってユウと東がうまくいくようにお願いしようよ」

「あ、それ、いい、そうしよっ」


とにかく有希を元気づけようと、春奈も明るい声を上げた。


「ほんと言うとさ~、私、ヒロくんとつき合えますようにってお願いするつもりだったんだよね」

「でしょうね」

「それなのに涙をのんでユウのことお願いするんだから、きっと叶うよ」

「そうだよ、3人でお願いするんだもん」


有希を励ます2人に、



こんなに優しい友達とも離れちゃうんだ……。



さらに寂しくなってしまった有希だが。



「そうだよね。じゃ、神社、行こっ」


なんとか整えた笑顔を2人に向けた。