「ところで、この話、友達にしていい?」

「……ダメに決まってるでしょ。
 オレとユウだけの秘密だよ」


普通なら勘違いしてもおかしくない、イケメンの甘いセリフだったが。


「……じゃあ、おとなしめの清楚な美少女がタイプだってことは?」


有希はまったく何も感じず、スルーした。


「それなら、まあ、いいけど」




というわけで、その翌日。


「ヒロの好きなタイプ聞いてきたよ」

「え~、どんな子?!」



目を輝かせた真由は、しかし。


自分とはかけ離れた女性像を告げられて、どんよりと濁った目を宙に泳がせることになった。