実は、能力を使わなくても目の色を変えることが出来る。


まぁ、能力を使う前の準備みたいなもの?かな。


だから…。


私は目の色を黄色と赤に変えた。


梅「綺麗やね…その目。うちは好きやで…。」


芹「最期にいいものが見れて良かった。」


そして、私は覚悟を決めた。


『芹沢さん、お梅さん、来世で2人幸せに過ごしてください。出会えて良かったです。』


そう言って刀を構えた。


それを見た2人は目元に涙を浮かべながら頷いた。


梅・芹「ありがとう。美梨。」


『っ…!』


込み上げてくる想いを全て押し込んで…2人を斬った。


飛び散る血を、私は黙ってみることしかできなかった。


そして、2人は静かに息を引き取った…。


その時の顔は幸せそうだった。


それが余計に辛くて。


目の色を戻すと、堪えていたものが溢れ出した。


『くっ…う…。芹沢…さっ…ん…お梅さっ…。』


最期に、あんな声であんな顔で名前呼ぶとか…反則ですよ…っ。


でも、正直名前を呼んでくれたのが嬉しかった。