「別に。そんなことありませんよ!それより、そのビニール袋の中は?」 「変装道具です。お二人の」 後部座席に座る当麻が富山の問いに答えた。 皆藤が中身を取り出すと、サングラスやカツラ、帽子などが入っていた。 「変装する必要あります?あっちは、僕たちの顔なんて知らないんじゃ……」 「安藤会は、利口な組織ですよ。警察の顔くらい、知ってるでしょう」 当麻の言葉に「なるほど……」と呟き、サングラスと帽子をつけてみる。