「な、なんでそんなに機嫌を悪くするの? ただ訊いただけ……っ!」
ぎゃ、と色気のない声を上げてすいません。
でも! いきなり首筋をペロリと舐められたら。誰だって驚きますよね?
ちょっ……それだけじゃない。バルドの片手がゆっくりとお腹をはい回って、不埒な動きに移りそうなんですけど。身体を密着したまま、なんて拷問をしてくるんですか。
「ちょ……バルド、やめてって! ただ訊いただけでしょ。なんで」
彼の手や唇に悪戯されて、涙目になりながら抗議する。だけど、そのうち本格的にまずいと感じたのが、バルドの手がドレスの紐を解こうとした時。
ここ、誰が入ってくるかわからない公的な施設の応接間なんですけど!
どうしてバルドが不機嫌になったかがわからないけど、セオドアさんのことを訊いたからということだけはわかった。だから、必死で言葉をひねり出す。
「バルド! あたしはただ、アイカさんの夫であなたの幼なじみだから、セオドアさんを知りたいと思っただけなんだよ。個人的な興味はそれ以外ないんだから誤解しないで!!」
涙目で懸命に訴えたら、やっとバルドの動きが止まった。
ようやく自由になってホッとしたところで……ソファに下ろされた途端、バルドから噛みつくようなキスを受けて。そのまま彼の腕の中に閉じ込められた。



