え、どうしようなんて迷ったのは一瞬で、すぐに駆けつけた。
「あの……大丈夫ですか?」
しゃがんで地面に膝をつき、意識を確かめるために呼びかける。たしか、揺さぶるのはダメなんだっけ。
「う……」
何度か呼びかけると、微かにうめき声が聞こえる。どうやら意識はあるようだ、とホッとして更に声をかけてみた。
「あの、立ち上がれますか? ここだと体が濡れちゃいますから、移動しましょう」
「……あ」
少し大きめの声に反応して、ピクリと指先が動く。そして、程なくうつ伏せだった顔が上がった。
思わず、息を飲む。
美人……いや、美形? 白い肌に艶やかな緑色の瞳。まるで、エメラルドみたいで吸い寄せられそう。顔のパーツひとつひとつが綺麗で、思わず見とれてしまいました。
「あの……」
戸惑った声は澄みわたる川のようで、それでいて聞き取りやすいのに男性のものだった。
声を聞いたあたしはハッと我に返り、何を見とれてるんだ! と自分を叱りつける。
「あ、すみません。あんまり綺麗な顔なので……ついつい見とれて」
「えっ!?」
若いだろう男性はあたしの言葉に驚いたのか、目を見開いてから遅れて頬が赤く染まる。
(え、照れた?)
あんなに綺麗なら散々褒められて慣れてるだろうに、案外純朴でこちらまで恥ずかしくって頬が熱くなった。
お互いに赤くなってても仕方ない。あたしは彼に肩を貸してもともと座ってた草の上に腰を下ろさせた。



