異世界で帝国の皇子に出会ったら、トラブルに巻き込まれました。




「いったいどこなのよ、ここは……」


さっきからずっと同じ場所をぐるぐる回ってる。そう断言出来るのは、特徴のある石をそれぞれ一定間隔で地面に置いたからだ。


不思議なことに、ここには七色の石がたくさん落ちてる。スタート地点の木の根本には赤い石を1つ、次は青い石1つ……赤い石に戻ったら、数を増やして置くという作業をして目安にしたんだけど。


赤い石の3つ目を置く時点で、傾斜を進んだはずなのにスタート地点に戻ってきてた。


それじゃあ、と下りへ変えてみても、やっぱりスタート地点に戻ってる。横に移動してもどの斜め方向でも同じ。必ずスタート地点に戻ってしまう。


「いったいどうなってるのよ……」


ぺたん、と木の根本に座る。霧で濡れてるかと思った草は全然そんなことはなくて、柔らかいその上に遠慮なく腰を下ろす。


膝を抱えて空を見上げても、霧が濃すぎて全然見えない。何度声を張り上げて呼んだだろう。もう、喉が痛くて声がガラガラだ。


「のど……渇いたな」


こうしてジッとしていても仕方ない。いつかは霧が晴れて誰かに見つけて貰えるとしても、とりあえず自分で何とかするしかない。


水場は見つからなかった。けど、今は霧が出てる。


あたしは辺りを見回すと、目的のものを見つけて頷いた。