異世界で帝国の皇子に出会ったら、トラブルに巻き込まれました。




それに、日本へ帰れる可能性について誰も触れなかった。


(あたしは……帰る。今はまだ方法がわからないけど、絶対に日本へ帰るんだ)


それだけは何があっても譲れないし、固い固い決意を表すようにペンダントをギュッと手のひらで握りしめる。


「それにしても……このペンダント……勾玉って、何の意味があるの? この世界へ来る時、レヤーが教えてくれたけど、この勾玉の導きでこちらへ来たってこと? なんでおじさんがこんなものをあたしにくれたんだろう」


秋人おじさんはあたしのお守りだって言ってたから、肌身離さずに身につけてきたけど。あの時みたいに温かくなったり光ったり……ましてや言葉を伝えてきたのなんて初めてだった。


「まさか……石そのものに意志があるとか……な~んてね」


そんなバカな、と笑いながらペンダントを離そうとした瞬間。勾玉がほんのりと緑色の光を発した。まるで、あたしの言葉に反応するように。


「えっ……マジ? ホントに、あたしの言うことが聞こえて理解してるわけ?」


チカ、チカと二度点滅した。はっきりと。


もしかして……もしかしなくても、はいとかイエスがわりの肯定の意味?


「すご……本当の本当に、理解してる? それとも誰かのいたずら?」


チカ、チカ、チカ、と三度瞬いた。いいえ、という否定だとスッと頭が理解する。


マジですか……


どうやらあたしは、石と会話できる女子高生になったようです。