その反応を見て、紫蓮は訂正するように付け加えた。
「……いえ、深い意味は無いのです。ただ、今の呉羽殿は『龍の子』ではなく、『千霧』自身を心配しているように感じます。以前の貴方はそうではなかったはずですが」
「……」
呉羽は言葉を詰まらせる。確かに、紫蓮の言うことは間違っていない。
千霧と共に居ることで、その心に触れることで、自分は近づきすぎたのだ。
しかし、それを言葉にすることは許されない。
主人に対する以上の思慕などあってはならない。
龍と四聖。
その身に流れる宿命の血が、その領域を侵すことを許さないのだ。



