睡恋─彩國演武─


それから母が笑顔を見せなくなるまで、そうはかからなかった。

「身分の低い者が──」

「王の寵愛を得て、いい気になっているのだわ」

嫌でも誤魔化せない嫉妬の視線からは逃れられず、母は日増しに病んでいった。