とりあえず普通に話せたことで、俺はホッとした。


何が一番怖いって、気まずくなって避けられることやから。


でもさ、今日俺が参加するって知ってて来てくれたんやから、それって望みありってこと?


それとも友達の誘いやから断れなかっただけ?


どっち? どっちよ??


コンビニからの帰り道、
少し前を歩く葵を見ながらモンモンと考える俺。


あああああーーーーー。
めんどくせ!!!

めんどくせーよ自分!!!

男ならよぉ、ビシッと決めようぜ?!



「みっ、水野!」



裏返った声で呼ぶと、葵の足が止まった。



「俺、もう彼女とちゃんと別れたから!」


「え……?」


「だから、俺と……」


行け!!
行くんだ、卓巳!!

ビシッと――!!



「……また一緒に映画を観てください」



ぶっ、俺のぶぁか!


全然ビシッとしてねえ~

てかこれ、告白になってねえ~