その時の勇気を思い出し、私は病院の中に入った。 まだ患者さんの姿がない静かな病院。 私の胸の中は緊張してドキドキしていた。 だけど、あの扉は以前と変わらず 『おいで、待っていたよ』 と言ってくれているかように開いていた。 私は息を大きく吸って、リハビリテーションの扉の向こうに足を踏み入れた。