明日はついに専門学校の入学試験。

土曜日の朝、両親と理子と小百合に見送られて仙台行きの飛行機に乗った。


空は青く雲ひとつない。

太陽の日差しが私を応援してくれているかのように温かかった。




仙台に着くと、すぐにタクシーに乗りホテルに向かった。


窓から見える景色はとても新鮮で、私の胸は高鳴る。


緊張と不安、そして希望が胸一杯にあった。





初めてのビジネスホテル。

修学旅行の時とは違って寂しい部屋だった。


私はすぐに両親と理子と小百合に電話した。



声を聞いてほっとする。


いつも傍で聞いていた声が、特別なものに感じた。




最近、私の中で『特別』が増えてる。


夢をみつけてからかもしれない。

当たり前のように生活している毎日の一つ一つがとても大切に思えるようになったのは……。





生きてる




それだけで特別なんだ。