in theクローゼット


「うわあ〜、美味しそう!」


 さっそく運ばれてきたパフェに、舞が歓声を上げる。

 アイスクリームに生クリーム、正方形の小さなチョコレートケーキとベリー系の果物がトップを飾る。

 透明な器の中にはコーンフレークにチョコソース、ヨーグルトが見え隠れしていた。

 小ぶりながらも、これで五百円なのは驚きだ。


「こんなお店あったんだね。知らなかった」

「わたしも最近見つけたんだ〜」


 得意げにラズベリーを口に放り込む舞に、私もなんだか嬉しくなって生クリームとチョコレートケーキを一緒に口のなかに放り込む。


「おいしいっ!」

「でしょ、でしょ〜」


 二人で今日見たお店のことや最終回を迎えたドラマのこと。

 尽きない話題で盛り上がりながら、ゆっくりとパフェをつっつく。

 もうどれだけ時間が経ったのかなんて、わからない。

 私は真正面に座る舞ばかりを見つめていて、その背後になんて注意を払っていなかった。

 だから、店の入り口が開いて入ってきた人物に、声をかけられるまで気が付かなかった。