そして、五日目の朝。
登校すると、教室は異様な雰囲気に包まれていた。
妙に落ち着かないそわそわした空気が、教室から廊下に漏れ出している。
「おはよ」
教室の入り口に立っていたクラスメイトの女の子二人に声をかける。
「あ、稲葉くん〜」
「おはよ〜」
「なあ、なんかあったのか?」
「ええ〜……えと、ね……」
女の子二人は互いに目配せをすると、一人が指をのばし教室に置かれた机を指差した。
「アレ」
指差された先、教室のざわめきの中心には、篠塚の机があった。
不思議に思いながら近づくと、すぐにその二文字が目に飛び込んできた。
『レズ』
でかでかとしたその二文字以外にも、机には黒々と文字がつづられていた。
『死ね』『キモい』『キエロ』『ブス』『学校くるな』『死ね』『死ね』『死ね』『死ね』……
「――――!」
落書きのされた机の前、椅子の上には篠塚の鞄が置いてあった。
篠塚がこれをもう見てしまったんだと気づいた瞬間に、全身の血液が沸点を越えた。
登校すると、教室は異様な雰囲気に包まれていた。
妙に落ち着かないそわそわした空気が、教室から廊下に漏れ出している。
「おはよ」
教室の入り口に立っていたクラスメイトの女の子二人に声をかける。
「あ、稲葉くん〜」
「おはよ〜」
「なあ、なんかあったのか?」
「ええ〜……えと、ね……」
女の子二人は互いに目配せをすると、一人が指をのばし教室に置かれた机を指差した。
「アレ」
指差された先、教室のざわめきの中心には、篠塚の机があった。
不思議に思いながら近づくと、すぐにその二文字が目に飛び込んできた。
『レズ』
でかでかとしたその二文字以外にも、机には黒々と文字がつづられていた。
『死ね』『キモい』『キエロ』『ブス』『学校くるな』『死ね』『死ね』『死ね』『死ね』……
「――――!」
落書きのされた机の前、椅子の上には篠塚の鞄が置いてあった。
篠塚がこれをもう見てしまったんだと気づいた瞬間に、全身の血液が沸点を越えた。