もう、誰も好きにならない。










「ヤリマンビッチのくせに、下着ごときで何言っちゃってんの、ビッチ冴木ー。 男の家に風呂借りに来ておいて、ヤる気がなかったとかは有り得ない」






言い切って、溜息混じりに呆れた様に嘲う二宮弟。







「ヤリマンでも何でもいいけど、ワタシはアンタとは違うの。 許容範囲の異性だったら誰でもいいわけじゃない。 二宮くんはいい。 アンタはダメ。 触れ合うのも、下着見られるのも!!」







何でワタシは二宮弟を拒否りながら、自分のヤリマンを認めてしまっているのだろう。







ワタシの経験人数なんて、川田くん唯一人だ。







でも、『二宮くんとなら』と思ったワタシは、ヤリマン予備軍なのかもしれない。








「・・・・・・・・・・・・ヤリマンに振られるとか、屈辱。 ヤリマンのくせに選り好みって何様。・・・・・・・・・・・でも、やっぱオレ、冴木の事嫌いじゃないわ。 色んなトコ、ユルッユルなくせに、大事な部分だけは固いもんね、冴木は」







『ビッチ冴木』から『ビッチ』を抜いてくれた二宮弟が『てか、急げって』っとワタシを急かした。







「ワタシも、アンタとそういう関係になりたくないだけで、アンタの事は好き。 ・・・・・・・・・てか、名前聞いてもいい??」







二宮弟の部屋を出ようとドアノブに掛けた手を止める。








「二宮です。 どうぞ、宜しく」







「・・・・・・・・・・・・冴木です。 こちらこそ」







前言訂正。 好きだけど、めんどくさい。







めんどくさいし、時間もないので名前を聞くのを諦めて、急いで二宮弟の部屋を出て、制服があるだろう脱衣所に小走りで向かう。