「・・・・・・・・・・・・・ごゆっくりどうも」
二宮弟が居なくなったドアに向かって呟くと、二宮くんがまたワタシにキスをし出した。
二宮くんとのキスは、脳みそがドロドロに溶けそうなくらい、気持ちが良い。
「・・・・・・・・・・・・優しいね。 二宮くんは。 二宮弟の事、赦してあげるんだもん」
唇と唇の間に隙間が出来た隙に、言葉を挟み込む。
「・・・・・・・・・・・・しょうがないじゃん。 オレが弟を赦してやらないと、冴木が悲しむだろ。 そーすると、アイツが冴木に手出し始めるから」
「手なんか出して来ないって。 それに、悲しんでる姿も見せないし。 だって、二宮くんの前でしか泣いちゃダメなんでしょ??」
「そーだよ」
会話が終わると、またキスをする。
夢中で求め合いながら、唇を引き離してでも言いたい事がワタシにはあった。
「大好き。 渉」
「オレも智香が大好きだ」
渉。 やっぱりワタシは、もう誰も好きにならないよ。
キミ以外、誰も。
「ねぇ、渉。 後でLINEID教えて」
「ははは。 オレら、まじで友達期間すっ飛ばしてんのな」
「ホントにね」
「ねぇ、智香。 たまには教科書忘れて来いよ。 てゆーか、週3で全教科忘れなよ。 また一緒に机くっつけて授業受けようよ」
「たまには渉が忘れてよ」
「無理。 オレ、うっかりキャラじゃない」
「・・・・・・・・・・・・・・確かに。 となると、ワタシなのか」
「だから、初めからそう言ってるだろうが」
「・・・・・・・・・・・・・くっ」
もう、誰も好きにならない。
おわり。



