短編集『秋が降る』

目が覚めた時には、私の腕には点滴の針が刺さっていた。

そこから2つの点滴のパックにつながっている。

規則正しく落ちる液は、私の栄養になるのか。

それとも私の毒になるのか。

何十分もその落ちる点滴のしずくを見つめていた。

頭が回らなかった。

たまに誰かが来て、点滴を変えたりしている。

私は、もうだめなのかも。


スカイホーム。

空にある家。

空にのぼる。


空に・・・。