短編集『秋が降る』

「先生、次の部屋へ」
スカイの声に杉浦は、立ち上がると、
「じゃ、また」
と部屋から出て行った。

ふたりがいなくなると、体から力が抜けてまたベッドに横になる。
血をとられたせいか、めまいのような感覚もあった。

「俊秀さん・・・助けて」
私は遠く離れた恋人を想って、ひとり泣く。

今はそれしかできないから。