短編集『秋が降る』

「えっと、たしか・・・佐藤さんよ」

「私も佐藤さんみたいになるのでしょうか?」

さっき飲まされた薬。
それがもしも体に合わなければ?

それを考えると、背筋が凍るほど怖い。

「大丈夫よ」
カナさんは私をのぞきこむようにして言った。
「さっきハルが飲んでいたのは、私が前に飲んでいた薬と同じ。相当弱い薬だったと思う。眠気はくるけど」

「そう」
喜んでいいのかわからずに、あいまいにうなずいた。

カナさんがひとつため息を落とす。
「私の薬は最近少しずつ強くなってきているみたい。飲んだ後、2時間くらいは動けなくなるもの」