短編集『秋が降る』

朝からおかしなことばかり起こっていて、なんだかよくわからない。

混乱した私の両手を持って、カナさんは微笑んだ。

「そうよね、ちゃんと説明してあげる。だから、座って」

しばらくカナさんを見ていたが、ため息をつくと私は再び腰をおろした。

カナさんはそんな私を見てうなずくと、同じようにため息をついた。

「ねぇ、ハル。人体実験って知ってる?」

「人体・・・なに言ってるんですか?」

「ふふ、そう言うと思った。でもね、これは実際に今起きていることなの。悲しいけれど私たちは、人体実験をやるために誘拐されたのよ」