短編集『秋が降る』

「あ・・・」
自分の姿を見て、思わず声が。

見覚えのない青のパジャマを着ている。

「痛っ・・・」

また頭痛が襲ってきたとき、私はさっき自分が誘拐されたことを思い出した。

そうだった・・・。

車内で暴れた私は、頭を窓に打ち付けて気を失ったんだった・・・。

急に喉の渇きを覚え洗面所に向かった。

置いてあったコップは誰のものかわからないので、蛇口に両手を差し出して水を飲む。
飲んでも飲んでも喉の渇きはおさまらない。

「薬・・・?」