短編集『秋が降る』

「制服のままでいいのか?」

「うん・・・」
本当に眠っちゃいそう。どうなってるの、私?

拓斗はバッと立ち上がると、押し入れから布団を出して敷いた。
ここでエッチしたことはないから、急にドキドキする。

「えっと、シャワーに・・・」
そう言う私に、
「バカ。なんにもしないよ。いいから、ほらおいで」
と手招き。

犬じゃないんですけど・・・と思いながらも素直に横になる。

拓斗もジーパンからスウェットに手早く着替えると、横になった。

首の後ろから腕を入れてきて、これは、腕枕の姿勢!

「ええええ」

「深読みするな。これ以上はなんにもしないから」