シオンズアイズ

アイーダは、ザワザワと騒がしい人の声で目覚めた。

シオンの血を飲み、腕輪の力でエリルの森を抜け出したところまでは記憶にあったが、それからは、まるで覚えていなかった。

…ここは、一体、どこなのか。

「目覚めたか」

急に声がして、アイーダは弾かれたように起き上がった。

目の前に、立派なヒマティオンをまとった、背の高い男が立っている。

「俺は白金族人間の王、シリウス。ここはケシアの都だ」

白金族人間!

白金族人間とは、ファル達、黄金族人間にとって天敵である。