シオンズアイズ

なんで迷わず俺を選ばないんだ。

俺じゃ不安なのか。

俺じゃ頼りないのか。

気に入らない!!

「ファルってば」

……反省してろ。

ファルはシオンを一度も見ることなく、階段を上りきり、宮殿の最上階にある広いバルコニーへと進んだ。

解放した城内の宮殿前広場は、物凄い数の民衆で溢れていた。

バルコニーには国王ダグダと数人の側近が既に到着しており、民衆に向かって手を振っているところであった。

「ファル王子だ!」

「王子ー!!」

「ファル様ー!」