シオンズアイズ

「アルゴならすぐに迎えに来る!!」

やだ、完全にキレてるし……。

硬直するシオンをギロリと見ると、ファルは彼女の手を握り大股で歩き出した。

「行くぞ!!」

「きゃああっ!」

引っ張られ、転びそうになってシオンは思わず声を上げた。

「ファル、待ってっ」

ファルは何も言わず足も止めずに、どんどん廊下を突き進んだ。

何事かと、出くわす度に召し使い達が眼を丸くしたが、ファルは止まらなかった。

やがて大きな階段が見えて来ると、ファルは突然足を止めて振り返り、不機嫌そうな顔でシオンを見た。