シオンズアイズ

「もうあんたは、『七色の瞳の乙女』としての役目を果たしたのよ」

鳥肌が立ったようにザワザワとし、シオンは両手で体をさすりながら香を見つめた。

「何千何万という負傷兵を救ったんだからね」

そこまで香が言った時である。

「3日も無理で悪かったなっ!!」

恐ろしい勢いで支度室の入り口の幕を跳ね上げ、ファルが姿を現すとギラッと二人を睨んだ。

げっ!!

「怖ー……」

香が肩をすくめて小さく呟く。

それからわざとらしく天井に眼を向けて、

「アルゴは何処かなー?」

噛みつくようにファルが口を開く。