シオンズアイズ

シンデレラを『あの女』扱いでしかも、ド厚かましいと……。

「だってあんたは荒れた大地も傷付いた兵士達も救ったんだからね!」

シオンはメイクの手を止めて俯いた。

「前に香が行ったでしょ?『七色の瞳の乙女は処女じゃなくなると力を失う』って。
……私に課せられた使命を全うせずに、その力を失っていいのかなって……それって、罪なんじゃないかって」

香はメイクをほぼ終わらせ、仕上げに取りかかりながら言った。

「要するに、七色の瞳の乙女として皆を救い続けるか、ファルとの恋を取るか悩んでるって事?」

シオンはコクンと頷いた。

「ファルとの恋を選んでも、そのうちファルにだって飽きられちゃうかも知れないし……怖いの。
だって私、取り柄もないし特技もないから」