シオンズアイズ

その直後、

「ぐああああっ!!」

天にも轟く断末魔の叫び声をあげて、シリウスは仰け反った。

シリウスの身体を貫いた閃光……それは紛れもなくオーディンが放った神槍グングニルであった。

シオンは咄嗟にグングニルを投げたオーディンを見上げた。

「これは俺の采配で、俺の仕事だ。シリウスは悪神ロキに心を売り渡したんだ。何処でも何でも見ることが出来る遠魔眼を手に入れるためにな。こうなるともう、人じゃねえ。心臓を止めるしかないんだ」

香……。

誰もが誰も、突如として現れた恐ろしく長い槍に眼を奪われ、動けなかった。

「……剣清(けんせい)……」

香がシリウスを見つめた。