シオンズアイズ

「……なんでだよ」

それからゆるりと馬を返すと、シリウスは香を睨み付けた。

「守護する者か……腹立たしいヤツだ」

シオンは全身がガタガタと震えたが、それを止める事が出来なかった。

香、香。

こんなの、香は望んでなかった筈だ。

前世で愛した人の生まれ変わりであるシリウスを、見たかっただけなのに。

なのに!!

ああ、こんなのは、本当に残酷だ。

それに香はもう『守護する者』じゃないのに、なのに、どうして……!!

香の頬に涙が伝った。

泣きながら再び弓を引いてシリウスを狙う。

「もう私は『守護する者』じゃない。けれど」

香は一度言葉を切ってから、しっかりとした声で続けた。

「私の親友を傷付けたら許さない」