シオンズアイズ

「……え……?」

なぜ?

突然そう言われ、シオンは訝しげに眉を寄せた。

オーディンは玉座から立ち上がり、足元のシリウスを凝視した。

シリウスが、俺という最高神にとって代わろうとしているのだとしたら。

オーディンは、神槍グングニルをギュッと握り締め、唇を引き結んだ。

その時である。

空をさ迷っていたシリウスの視線がシオンに向けられピタリと止まった。

え…………?

今、私、シリウスと眼が合ってるような……。

確かに視線が絡んでいる。

シリウスが狂喜に満ちた笑みを浮かべてシオンを凝視し、シオンは息を飲んで硬直した。

嘘でしょ?