シオンズアイズ

そして輪をかけたのは、異世界へ飛ばされ、その先での再会が二人の縁(えにし)の強さを物語っているようで、どうしても香は会って言葉を交わしたいという衝動を抑えられなかったのだ。

シリウスとして生まれ変わる前……剣清は情け深く優しい男であった。

それが、手のひらを返したような真逆の人間に生まれ変わるなんて。

信じられない、確かめたい。

途端に、香の胸に針で刺したような痛みが生まれる。

シオンに対して、ファルへの恋心と自分への友情を逆手に取ったマーカスの狡猾さに、一筋の感謝を感じたからだ。

「香、大丈夫?」

……けれど。

私は守護する者だ。

『七色の瞳の乙女』を守るために存在するのだ。