シオンズアイズ

マーカスの榛色の瞳がキラリと光った。

「シリウスは必ず、国境沿いのサーガル川両岸を渡らせまいと、火矢を撃ち込んでくるぞ。そこを死ぬ気で突破する」

ファルがしっかりと頷いた。

「まず兵達に休息を与える。それから、各隊長を招集して、最終的な戦法会議を行う」

戦いの時は刻一刻と迫っていた。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「なに!ジロジロ見ないでよ!」

香はイライラしてアルゴを睨んだ。

もうかれこれ10分以上アルゴは香のそばを離れず、かといって言葉も発しないまま、彼女を見つめていたのだ。

「不気味!」

そんな香を、アルゴはたまらず背後から抱き締めた。