シオンズアイズ

それから、リラの言った鋭い矢のような言葉が胸を貫く。

◇◇◇◇◇◇◇◇

『ファル王子が、何故貴女のような何処の馬の骨か分からない女を傍に置くのか分かりますか?』

リラは、恐れを浮かべたシオンの七色の瞳を見て、残酷な微笑みを浮かべた。

『貴女の、自分への恋心を利用する為に決まっているではありませんか。
王子はきっとこう思っておいでです。
黄金族人間に世界を預けるように、最高神オーディンに願い出て欲しいと。貴女自身の身を捧げて』

畳み掛けるようにリラは続けた。

『簡単な事でしょう?彼を愛しているなら。
貴方がその身を神に捧げる事により、この世界は黄金族人間が統一し、戦いはなくなる。殺し合いのない、平和な世界に生まれ変わるのよ』

シオンの眼から涙が筋となり、頬を伝った。