シオンズアイズ

香はさらりと二人を無視して、ファルを見上げた。

「私の予想だけど、結局カイルは虜にする筈のシオンに逆に虜になり、リーディックに嫉妬した挙げ句、シリウスの命令に背いて無理矢理シオンを抱こうとしましたって話だと思うわよ」

香は付け加えた。

「良かったわね、カイルに盗られなくて。てゆーかさ、ボケッと突っ立ってないで、シオンのところにでも行けば?」

ファルは、眉を寄せて顔を背けた。

「俺は話すことはない。伝令隊長の所へ行ってくる」

「……あっそ」

香は、身を翻して部屋から出ていったファルの足音を聞きながら思った。

こっちのが、好都合だわ。