シオンズアイズ

助けて、ファル、ファル……!

シオンはギュッと眼を閉じると身を固くして歯を食い縛った。

その時である。

「うっ!!」

カイルは眼を見開くと、シオンの上で身を震わせて仰け反った。

「きゃああっ!」

見るとカイルの右腕に深々と短剣が突き刺ささっていて、血が筋となって流れた。

これは……!黄金の剣?

「俺のシオンから離れろ!!」

これは……幻なんだろうか。

ほんとに、本当……?!

豪雨に濡れながら、その愛しい男は立っていた。

ファル、ファル!