シオンズアイズ

「リーディック、リーディック!!」

……大丈夫だ、シオン……俺は大丈夫。

だから、泣くな、そんな顔、するな。

俺は……俺は、嬉しいんだからよ。

必死で首をねじり、こちらを見つめるシオンに、リーディックは、片手を上げて答えた。

降り始めた雨が、起き上がれないリーディックの頬を濡らしたが、彼にはこれが精一杯であった。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「どうしてあんな事したのよ!?」

叩き付けるように降る雨の音がシオンの激情を誘い、彼女は声を荒げた。

乱暴に部屋の寝台に放り出されたシオンは、後ろ手をつきながらカイルを睨み上げた。