シオンズアイズ

「バカだな、お前は!」

リーディックは泣きながら笑った。

……ずっとずっと、苦しかったんだ。

不条理に心がささくれだっていたし、そんな世の中を俺はずっと憎んでいたんだ。

けど今、幸せだ。

胸の中が温かかった。

満たされていく感覚が嬉しかった。

自分を暗い闇から引っ張り上げようとしてくれるシオンに、リーディックは心の底から感謝した。

「リーディック、苦しいっ」

「シオン、お前ってヤツは」

ありがとよ、シオン。

こんな俺に優しさをくれた事を、俺は一生忘れない。

「友達になろうぜ」

「ほんと?!嬉しい」

その時である。

薄暗くなり始めた空間を、何かがヒュンと震わせた。