シオンズアイズ

「ああ」

「そうだ!イイコト聞きたい?!」

香がファルを見上げて、意味ありげに微笑んだ。

「なんだ」

「あなたに、シオンから伝言があるの」

俺に?!シオンから?!

ファルは、食い入るように香を見つめた。

「なんだ?!言え」

「聞きたい?!」

なんなんだ!

ファルは苛ついて香を睨んだ。

「早く言え」

香はニヤニヤしながらファルを見つめた。

「シオンが、ファルに伝えて欲しいって。
『愛してる』って」