◇◇◇◇◇◇◇◇◇
香はシオンの声を聞き、弾かれたように顔をあげた。
予想通り、屋敷内の警備は手薄だった。
中でも中庭側の、光の漏れるやたらと明るい部屋の前に限り、警備兵は一人もいない。
アルラから聞いたカイルの部屋だと、香は直感した。
部屋がやたらと明るいのは、きっとシオンの七色の瞳を見たいからだ。
七色に光る瞳は極上の美しさで、見る人を魅了する。
香は中庭の植え込みに身を隠しながら部屋の気配を窺った。
シオンの怒りに任せた声の後、何も聞こえなくなり、部屋は静まり返っている。
香は滑るように進むと、窓幕の隙間から中を覗き込んだ。
正面にベッドが見える。
あれは……シオン!
香はシオンの声を聞き、弾かれたように顔をあげた。
予想通り、屋敷内の警備は手薄だった。
中でも中庭側の、光の漏れるやたらと明るい部屋の前に限り、警備兵は一人もいない。
アルラから聞いたカイルの部屋だと、香は直感した。
部屋がやたらと明るいのは、きっとシオンの七色の瞳を見たいからだ。
七色に光る瞳は極上の美しさで、見る人を魅了する。
香は中庭の植え込みに身を隠しながら部屋の気配を窺った。
シオンの怒りに任せた声の後、何も聞こえなくなり、部屋は静まり返っている。
香は滑るように進むと、窓幕の隙間から中を覗き込んだ。
正面にベッドが見える。
あれは……シオン!


