シオンズアイズ

「ねえ、シオン」

カイルは熱っぽい眼差しでシオンを捉え、口を開いた。

その時である。

「私、シリウスもカイルも、一生許さない」

固い声でそう言い、シオンはカイルを見上げた。

その瞳は全体が七色に輝き、まるで宝石のようである。

カイルは、その美しい瞳に見とれながら思った。

……許さない?

いいや、違う。

そんな言葉を言わせたいんじゃない。

「……ワインを取ってくる。少し飲んで落ち着いて」

そう言うと、カイルは部屋を出ていった。