シオンズアイズ

「出血がひどい」

僅かに見えた、足の甲に巻かれた布が、黒い。

やだ、さっきまで、白っぽかったのに。

ランプに照らされた闇の中でも、それは見えた。

こんな、濃い色じゃなかった。

「ちょっと、見せて」

カイルが、シオンの足元に顔を寄せた。

逃げよう。

シオンは咄嗟にそう思った。

痛いのを我慢しながらそっと身を起こし、入り口の位置を確認すると、すぐに走り出せるように、心の準備をした。

「傷を見てみよう」

今だ!