恋する白虎

次の瞬間、杏樹の背中に永舜が腕を回し、優しく引き寄せた。

「杏樹、俺は」

永舜が口を開いた瞬間、インターホンが鳴り、杏樹はホッとした。

あー、助かったあ!

「誰か来た!誰か来たわよ永舜、静かにしてなさいよ」

杏樹はバタバタと玄関へ行ってしまった。

いいところだったのに、誰だ。

杏樹は、モニターに映った慶吾を見て胸を撫で下ろした。

夕方や夜に誰か来ると、怖いのよね。

「あーい」

杏樹がドアを開けると、慶吾がニコニコしながら入ってきて、

「腹減ったあ!」