恋する白虎

永舜は、向かい合ってカレーを食べる杏樹をじっと見つめた。

杏樹と二人で調理をするのが、永舜は好きだった。

杏樹と暮らし、料理の手伝いをするようになってから、永舜はしみじみと思った。

…どうりでネズミを追いかけて丸呑みにしたら嫌がるはずだな。

永舜は静かにスプーンを置いて、咳払いをした。

「杏樹」

「なにー?」

「確か俺に、『好きです。付き合ってください』と言ったよな」

…カ、カレー飲み込んでおいてよかった。

杏樹は焦って永舜から眼をそらせた。

「……」

なんで無言なんだ。

永舜は、答えない杏樹をひたすら見つめた。

可愛らしい口をモグモグ動かして、全然こっちを見ようとしない。