恋する白虎

慶吾のママに慶吾の伝言を伝えて、杏樹は自宅に戻った。

二階に上がり、自分の部屋の前で思わず眼を細める。

…ドアに貼ったお札が、無くなってる。
あの虎め。

杏樹が勢いよく部屋に飛び込むと、ソファでうたた寝をしていた永舜は、慌てて姿勢を正した。

……やっぱり勝手に入り込んでる……。

「帰ったのか」

「……永舜てさ」

「ん」

「一体、何しに人間界に来たわけ?」

なんだ、俺に興味が湧いたのか?

イイ兆しだ。