恋する白虎

杏樹は隣の家の慶吾を玄関先まで送り、数メートル先の自宅へと足を向けた。

鞄を開けて鍵を取り出そうとしてハッとした。

あー、しまった。

バイト先のロッカーにスマホ忘れてきちゃった!

杏樹は空を見上げた。

もう大分、小降りだ。

…取りに行こう。

杏樹は玄関に荷物を置くと、再び鍵をかけてバイト先に向かった。

店に着くとバイト仲間に声をかけ、ロッカーからスマホを取り出して着信をチェックした。

数件のメールに手早く返信し、杏樹は帰り道を急いだ。